よくわからない高速道路の料金!詳しいルールや計算方法、お得に乗る方法とは?

高速道路の料金、皆さんちゃんとわかっていますか?

ちなみに筆者はちんぷんかんぷん。記事を書いていて頭がおかしくなりました。

高速料金は難解なルール、仕組み基づいて算出されています。その複雑さたるやJRの比ではありません。深夜割引のルール変更も控えている今、高速料金について今一度確認してみます。

全ての情報を書くと読むのに数日かかる内容となってしまうのであくまで要点のみ抑えておきます。

ちなみに情報は執筆時点2023年7月の内容です。

※分かりにくくなるので~自動車道は高速道路扱いにします。首都高なども高速道路として扱います。

高速料金の計算式、各種ルール

高速料金はNEXCO(高速道路の大部分を管理運営する会社)によりますと普通車の場合


(利用距離×1kmあたりの料金+ターミナルチャージ150円)×消費税率
1kmの料金は殆どの区間が24.6円、東京・大阪大都市近郊区間が29.52円他一部例外あり。

※ターミナルチャージ=1回高速に乗るごとに1回請求される。電車で言えば初乗り運賃のようなもの

さらに100km以上は利用距離×1kmあたりの料金の部分が100~200kmは25%割引、200km以上は30%割引(長距離逓減割引。現金支払いでも有効。高速を降りるまで有効)

また、ETC装着車は深夜0~4時の間に走行すると30%割引(深夜割引。出入りどちらかの料金所を時間内に通過orその間ずっと高速に乗っていると適用)

土日祝日に走行すると30%割引(休日割引。出入りどちらかの料金所を土日祝に通過orその間ずっと高速に乗っていると適用)※深夜割引と併用した場合は割引料金の安い方が適用、東京大阪近郊区間以外。GW年末年始お盆除く。

NEXCO3社の高速道路であれば基本的にこの料金であり、割引内容も共通で相互に行き来しても通算して適用されます。

また、福岡ー青森のような長距離であってもこれから解説する例外区間を挟んでいなければ走行回数/支払回数は1回として扱われ、長距離逓減/深夜休日のような割引も高速を降りるまで有効です。

これが基本となります(他の割引については今回は割愛します)

軽自動車、二輪車、大型車などの料金はこれに特定の数字をかけた料金となります。

※通行止めなどでやむを得ず高速を降りて再度乗った場合は割引が継続するよう調整されます。


 

つまり普通車なら1km24.6円+150円+税だと思えば基本的には大丈夫です。でもって1回の走行が長距離であればあるほどお得ですね(長距離逓減のため)

で?と思われるかもしれませんが本題はココから。

これらの1km24.6円+150円+税はあくまで普通に走行したときの料金で重要な例外があります。

こちらは北海道の旭川北ICから長万部ICまでNEXCO線の道央道のみを走行した料金を検索した結果。

距離は327.5kmなので上記の式だと100kmまで24.6、100から200まで-25%、それ以上-30%なので

2460+1845+2195.55+150+消費税10%で7316円のはず。

あれれ?でも8590円なのは何故???

なぜなら札幌ジャンクションから札幌南ICは料金統一区間という別料金の区間になっているからです!

注目すべきはなぜ8590円なのかというと旭川北ー札幌JCT、札幌JCTー札幌南、札幌南ー長万部の区間327.5kmを133.8kmの料金+料金均一区間+185.8kmの料金という3つ料金が別々に請求されているから

つまり料金均一区間が間に挟まっているせいでこの走行経路ではターミナルチャージ150円が2回かかっている上、長距離逓減も119km分が25%引きになっているだけです!距離全体+均一料金が加算ではありません!

 


結局何が言いたいかと思ってたより長距離逓減割引が少なくない??ってことです。

つまりは100km以上走る場合も中間や末端に料金統一区間があると70km+統一区間10km+20kmみたいに判断され長距離逓減がなくなったり少なくなります!!道央道の場合迂回ルートはありませんので損した気分になりますね。まぁつまりは一回高速を降りて乗り直したような扱いになっちゃいます。

 

さらにさらに深夜割引や休日割引の適用判定は料金所(本線料金所を含む)通過時刻で判断されます。つまり上記の例の場合、例えば深夜割引使える!と思って旭川北ICから午前3時59分に高速に乗ったとすると、割引が適用されるのは旭川北から札幌JCTの間だけということになってしまいます。それ以降長万部までは通常料金(札幌JCTに本線料金所があるため)になっちゃいます。

これを頭に入れておかないと特に超長距離の場合は旅の途中で深夜割引、休日割引、長距離逓減割引が切れてしまい料金が万単位で変わってくることもあります! 

 

ちなみにこのNEXCOの均一区間は道央道の札幌近郊区間の他に

東京外環道

名古屋第二環状自動車道(名二環)

近畿道(岸和田和泉以北の阪和道)および西名阪道

があります。

※特に和歌山県内の阪和道は近畿道や阪神高速、無料の京奈和道を介してしか他のNEXCO路線と繋がっていないので上述の札幌付近と同じパターンになります。

※この内、東京外環道は他のNEXCO区間と連続走行した際、圏央道経由と同じ料金になる調整が入るようです(現金車除く)

※さらにさらにさらに言うと深夜・休日割引については知っていましたが、長距離逓減割引がNEXCO線内であっても本線料金所の通過で途切れてターミナルチャージが2回かかるって情報は、NEXCO各社のHPを調べても全く出てきませんでした(笑)。私が自力で計算して得た結果なので間違っているかもしれないし別の場所だと違うかもしれません。

 

NEXCOとそれ以外の高速道路会社

NEXCOは道路公団民営化によってできた高速道路会社で鉄道で言えばJR(旧国鉄)のような存在です。

このNEXCOは東日本、中日本、西日本があり、ほとんどの高速道路はこの3社の路線です。料金は共通となっています。

※若干料金計算が違いますが圏央道や広島岩国道路などNEXCO管理の一般有料道路もこの記事ではNEXCO線として扱います

対し高速道路には他にも

首都高、阪神高速、名古屋・札幌・福岡・広島などの各都市高速道路

瀬戸大橋、神戸淡路鳴門道、しまなみ海道の本四高速道路

道路公社などが管理するNEXCO以外の有料高速道路

国や自治体管理の無料高速道路

があります。そしてこれらは全て料金はバラバラ、別々です。鉄道で言えば私鉄とJRの運賃は全く別というのに近いですね。

このことについてもドライバー、ライダーの皆さんは意識しておかないとかなり損をすることがあります。

NEXCOとそうじゃない道路の判別はNEXCO西日本のHPがわかりやすいのでこちらを御覧ください。

 

NEXCO内の例外

NEXCOの高速道路であっても、上述の均一区間のような例外の他に、NEXCOの他の路線と繋がっていない故に独立した料金支払いが必要な区間があります。

具体的には広島呉道路、山陰道安来道路、西九州道今宿バイパス、南九州道有料区間などです。

また、距離は長いものの同様に全国の路線網と繋がっていない路線としては

横浜横須賀道路/第三京浜、日本海東北道/山形道酒田鶴岡区間、山陰道/松江道松江出雲区間などがあります。

これら道路は県外など長距離を通しで乗る際は1回の走行として扱われないのでどこかのタイミングで一旦精算が発生します。

他にもNEXCO路線で他の路線と繋がっているのにもかかわらずその道路独自の料金が発生する区間として

小田原厚木道路/西湘BP、第二京阪道路、京都縦貫道、西九州道 武雄ー佐世保区間などがあります。

特に京都縦貫道は綾部と大山崎で他NEXCO線(均一区間ではない)と繋がっていますがココを通過すると割引が切れちゃいますね。注意してください。

 

本線料金所に注意!

各高速道路運営会社とNEXCOの料金が共通ではないため

NEXCO入口→NEXCO出口を通過するのと

NEXCO入口→NEXCO以外の道路→NEXCO出口という経路で通過するのでは

当然料金が違います。つまり一回高速道路を降りてもう一回乗った扱いになります。これは上述の長距離逓減や各種割引が途切れる+ターミナルチャージが再度かかることを意味します。


わかりやすい例だと東名高速~首都高~東北道などですね。この場合東京料金所で東名高速の料金を一旦精算し、首都高の料金を払い。再度浦和から東北道の料金を払う形になります。走行が長距離であればNEXCOの圏央道へ迂回したほうが安くなります。

他に注意すべき具体例では中国道と山陽道を連絡する場合広島道、岡山道、播磨道を使えばNEXCOの料金が通しで計算され、長距離逓減、深夜、休日の割引が全区間に適用されます。対し尾道道、(岡山美作道路)、播但連絡道路、六甲北有料道路を通ると高速を一回降りたことになり料金が割高になる場合があります。

他にも東名ー新東名の行き来では引佐連絡路(浜松いさなJCTー三ヶ日JCT)、清水連絡路(新清水JCTー清水JCT)、御殿場JCT、伊勢原JCT、圏央道を使うと通算料金計算です。しかし沼津ICー長泉沼津ICの連絡線、西富士道路は一旦降りた扱いになってしまいます。


んなことわかってると思われる方もいらっしゃると思いますが、カーナビがバカだとわかっていないことがあったりするので注意が必要です。

特に休日割引、深夜割引をアテにしている場合はうっかりすると…

高速料金 割引
高速料金 割引

このようにドエライ違いが発生します。

この例では広島から山形まで上のAルートは16390円、下のBルートは最短経路で22300円

山陽道、東名、圏央、東北道と来てAルートは最後のあたりで福島から山形まで仙台を通過し山形道経由、Bルートは米沢を通過する東北中央道経由。

高速料金 割引

東北中央道は一部無料に関わらず何故こんなことになるかというと、これは深夜1時に到着するように設定した料金。Aルートは全区間に深夜割引が適用されますが、Bルートは0時前に福島ジャンクションの本線料金所を通過してしまい広島から福島までの料金に深夜割引が発生していません

ナビは最短案内する場合が多く、到着時間で割引適用させる場合はナビはあてにならないので自分で時間管理しなければなりません。

さらに上述の料金均一区間に関しては渋滞状況によってはふつーに案内してくるので注意しなければ愛知県あたりで名二環を通過してしまい長距離逓減と料金所通過時間の関係でさらに料金が割高になる……なーんてことがあります。

 

更にややこしい本四高速

本四高速は神戸淡路鳴門自動車道、瀬戸大橋、しまなみ海道の区間を担当している高速道路会社でNEXCOではありません。当然上記の3つの本州四国連絡道路はNEXCOとは別の料金を取られます。

しかし神戸淡路鳴門自動車道と瀬戸大橋(瀬戸中央自動車道)についてはちょっと特殊。

中国地方の山陽道などと四国の高松道等は共にNEXCO西日本の路線。

例として岡山から高知へ行く場合は

岡山から高知までのNEXCO料金(瀬戸中央道の37.3kmを抜いた距離×24.6+150+税)に瀬戸中央道の料金2310円(ETC)が加算されるといった料金になっています。

つまり淡路島経由と瀬戸大橋経由であれば坂出や鳴門の本線料金所を通過してもNEXCOの長距離逓減、深夜・休日割引は切れません。しまなみ海道はそもそもNEXCO線とは接続していないので関係ありません。

 

高速道路 本線料金所一覧マップ/一般有料道路料金所位置

というわけで高速道路にある本線料金所の一覧を確認できる地図を作りましたのでご利用ください。

これで事前に料金所位置を確認しておけば各種割引の判定時刻を判断、思わぬ例外区間に進入して割引が切れるのを防げます(笑)

ついでに高速道路とは無関係の有料道路の料金所一覧も確認できます。

高速道路無料区間の記事も書いていますのでよろしければ御覧ください。

青い線=無料の高速道路 赤い線=高速道路に近い構造の一般道路 ピン=注意点等

青丸=NEXCO/他社or無料区間境界本線料金所(ジャンクション併設、末端部含む)ジャンクション併設料金所について本線と重なって見にくい部分がありますがご了承ください。

赤丸=NEXCO本線料金所または他路線と独立した料金徴収する区間の料金所(NEXCO例外区間)

黄丸=本四高速本線料金所 

黒丸=NEXCO以外の有料道路本線料金所(レイヤ切替で高速道路以外の有料道路料金所も表示できます)

※左のレイヤ表示ボタン→目のマークで表示するレイヤを切替できます。

高速道路 無料区間 説明

※スマートフォン等で地図が見づらい場合は以下のリンクからフルスクリーン表示できます。

名称未定マップ - uMap
uMap lets you create maps with OpenStreetMap layers in a minute and embed them in your site.

具体的な高速料金計算ネクスコ西日本HP高速.jp様が便利です。

 

迂回走行、周回走行ってできる?

NEXCO線の場合迂回走行については最短経路の2倍を超えない距離であれば同一料金で走行できます。東名/新東名、山陽道/中国道のように同一方向に2ルートある場合はもちろん、東京大阪間で北陸道や中央道を経由するなども大丈夫です。

周回走行(ぐるっと一周できる区間を周って出発地の隣のIC等に出る※同一ICの出場はエラーが出る)も同様のルールです。そのため2倍の距離を超える事となり料金所で申告、実際の距離に応じた支払いが必要です。

周回走行(入口ICから出口ICまでの走行経路で重複が生じる走行)や迂回走行(走行距離が入口ICから出口ICまでの最短経路の距離の2倍を超える走行)をした場合はどうすればいいのですか? | ETCのご利用方法 | よくあるご質問 | お問い合わせ | 企業情報 | 高速道路・高速情報はNEXCO 中日本

現実的には途中に本線料金所やETCフリーフローアンテナがなく長時間でない限り申告せず最低料金での出場が可能なようですが、不正とみなされる場合があるので申告しましょう。

他に鳥栖ジャンクションや亀岡西ジャンクション等Uターンできる場所でUターンした場合については公式HP等に明確に記載されていませんが恐らく同様のルールなので料金所で聞いたほうがいいと思います。

また首都高速等都市高速では最低料金での周回走行は現状認められていますので特段問題ありません。 

 

※記事に間違い等ございましたらコメントでお知らせください。

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