最近コロナもようやく収まり?旅行に出かける方も多いはず。普段道路情報を載せている当サイトですがたまには別の記事も書いてみます。
旅行の時安く済ませるならエコノミークラス。航空会社にもよりますが狭くて疲れるイメージがありますね。でも選び方次第ではより快適な旅行が楽しめます。
ちなみに筆者はかなりの旅行好きで今まで100回以上飛行機を使っています。なかなか旅慣れていないとわからないマイナー情報を解説、ご紹介します。
エコノミークラス 各座席のメリット・デメリット
まずはこちらを御覧ください。これは日本航空A350-900の国内線仕様機のシート配置です。
近年増えてきた機種で羽田ー伊丹や羽田ー福岡で見かけますね。
今回はエコノミークラス(普通席)に限って解説します。
例のJAL A350のエコノミークラスは3列ー3列ー3列の横9列です。
まずは一般論から。
窓側か通路側か
窓側 | 3列の真ん中 | 通路側 | |
メリット | ・景色が見える ・他人のトイレ時自分がどく必要がない | ・特になし | ・トイレにすぐ行ける ・速く降りられる ・通路側に軽く足を伸ばせる ・CAさんに声掛けし易い |
デメリット | ・自分のトイレで横2人に一声 ・機内食の受け取り片付け等が面倒 | ・自分のトイレで横1人に一声 ・窓側の人のトイレで自分がどく必要がある(写真のB,J列) | ・景色が見えない ・他人のトイレ時自分がどく必要がある(写真のC,H列は2人分) |
窓側か通路側かは結構分かれる所。ちなみに私は窓側派。
窓側席はトイレなどで自分が立たされる事がなく景色も楽しめます。
ただし窓側の島が2列ならまだしも3列だと所謂ダブルエクスキューズミーとなりちょっと気が引けます。
対し通路側は自分のタイミングで立てる反面、横の人のトイレで立たされるというストレスがあります。
特にモニター付き機材でイヤホンを使っている時、いちいち外さないといけない機材もあります。
国内線はともかく長距離国際線は必ずトイレに行くと思われますので他人を立たせるか自分が立つか、どちらを気にするかで変わると思います。
3列の真ん中は特にメリットが無いので避けるべきでしょう。機材によっては真ん中の島が5列等の機体もありますが最も避けるべきです。
前方か後方か
前方 | 中央(翼付近) | 後方 | |
メリット | ・速く乗り降りできる ・エンジン音が静か(翼より前方) | ・揺れが少ない ・事故の際比較的安全とされる | ・前方より空いている可能性がある ・事故の際比較的安全とされる |
デメリット | ・翼から離れるほど揺れやすい ・事故の際やや危険とされる ・後方よりトイレが少ない | ・翼の上は景色が見えにくい(翼の動きは見える) | ・乗り降りに時間がかかる ・エンジン音がうるさい(翼より後方) ・翼から離れるほど揺れやすい |
以上が前方後方の違いとなります。ちなみに機内食が前方から配られ後方では選べないことがある、などと書いてあるサイトもありますがこれは厳密には間違っています。
機内食を配る順番は航空会社や機材によって異なっており、特に大型機は複数のCAさんが前からと後ろからに分かれて配り始め、中央部分が一番遅くなることもあります。
意外と見逃されがちなのは緊急事態発生時。今どき飛行機が墜落することはめったにありませんが飛行機恐怖症の方は一定数おられると思います。
統計上前方は墜落した際助かりにくいので気になる方は心の片隅にでも置いておいてもいいかと思います。
ちなみに後方は降りるのに時間がかかると書きましたが、ボーディングブリッジを使わない場合はこのように後ろからも乗降することがあります。
非常口座席、最前列、最後列はどう?
まず非常口座席。画像の機材なら45列目ですね。
非常口座席ははっきりいっておすすめです。非常口座席はエコノミークラスでも足元が非常に広く快適です。ただし航空会社によっては特別料金であったりします。
また、非常時に脱出の補助をお願いされるため、体の弱い方や小さいお子さん、国際線では英語のできない方は利用できません。
続いて(各ブロックの)最前列。例の写真では前方が壁の27列と45列。こちらも足元が広めで、前の人がリクライニングしてこないメリットがあるためおすすめできます。但し航空会社や機材によっては案外足元が狭めだったりします。
最後に(各ブロックの)最後列。こちらは後ろの人に気兼ねなくリクライニングできる点がメリットですが、画像を見てもらうとわかるように39列窓側は窓がなかったりリクライニング不可など機体の仕様により注意が必要な座席があります。
また、トイレが近いのはメリットですが、トイレ待ちの列ができて気になる、ドア開閉音がうるさいなど長距離線ではデメリットもあります。
こういった情報が公開されていない航空会社もあるので確実ではない場合は避けるべきでしょう。
私が選ぶならココ!穴場の座席。
ではこの写真をもう一度。
結論から言って私がこの飛行機JAL国内線A350に乗るなら最もおすすめの席は60列目のA!
なんで?って思った方。
よーく見てください。60Aと60Cのみ2列です!しかも60Aは窓側なのに広い空間がありスペースがあり足元や側面が横に広い感じになっています。(なんなら窓側から通路に出られます)
これはこの画像の話ではなくて実機での話です(実際の写真がなくてすみません)。上述のトイレドア音がうるさい、揺れ易いなど多少のデメリットもありますがそれを考慮してもおすすめです。
続いてこちらはANA国際線のB787-8 169席仕様。
すごく微妙な写真しかなくて申し訳ないのですが実際乗った時に撮った30K席の窓側、アームレストから機体側面までのスペースがこれだけ空いています。この機材の場合30A、30K、31Aがおすすめです。
そして30HK,31ACは最後列なので気兼ねなく全開リクライニングできます。(尤も私はどの席でもリクライニングを使いますが)
ちなみに後述のseatguruでは前列モニターとの位置ずれの可能性ありで悪い席に分類されていますがこれは誤りです。
さらにこちらはJAL系LCCのZIPAIR B787-8
56列は横7列でACとHKの席は先程のANAと同様2列かつ窓側は広い仕様になっています。この機材なら間違いなく56Aか56K。窓側の景色と広い足元を両方享受できます。
ちなみに小さい字で書いてありますが、57列目は同様に窓側が広いですがリクライニング幅が小さい席なのでちょっと微妙だと思います。
このように機材や会社によってあったりなかったりしますが、最後尾付近の足元が広い窓側席は非常におすすめ。但し最後尾付近の座席の取り付け方法によっては壁に密着して配置されており逆に足元の狭い後方座席があるので注意してください。
ちなみに上記の例はZIPAIRですが、最近就航したANA系列のAIR JAPANの787もほぼ同様、最後尾2列が窓側空間が広い座席となっています。又、ZIPAIRと違い最後尾席のリクライニングに関する注意書きがないためリクライニングも問題ないかもしれません(私は利用したことがないのでご存知の方ぜひコメント下さい)
結論、窓側派・通路派等どこに座るのが正解とかはありませんが、よく見たら他の席より良い条件の席があるかも?ということです。
無料で座席指定する方法
格安航空会社(LCC)の多くは座席指定自体が有料の航空会社もあります。また、フルサービスでも有料化の流れ。節約するなら座席指定しないのも一つの手ですが真ん中はやはり避けたい所。
そんな時は空港でチェックインする際カウンターの人に窓側or通路側がいい!家族で並びにして欲しい!等と伝えると、LCCであっても意外と融通を利かせてその席にしてくれたりします。(あまり細かく指定するのは辞めましょう)
これはあくまでご厚意で席を変えてくれているだけの可能性もあります。席が空いていなかったり無理だと言われたら素直に引き下がりましょう。
また、自動チェックイン機に誘導された場合も諦めましょう。
飛行機が飛び立った後、上空での空席への座席移動は殆どの会社で可能です。ただし、CAさんにはひと声かけましょう。また、座席を変わってくれと他の乗客に頼むのはマナー違反なので辞めましょう。
更に補足しますとガラガラの場合横2列~の空席を1人で占有できたりします。
ちょっと行儀が悪いですが、横の空席に足を伸ばしたり、横になって寝ることもできます(海外ではわりと普通にみなさんやっています。国内線ではやめておきましょう)
そんな時に3列シートで横2人空いている列に移動するとその列に元居た人とトラブルになったりするので移動はなるべく控えたほうがいいです。(元居た人は内心寝そべる事ができる!やった!って思っていたのに邪魔されたことになります)
座席配置を調べるのに便利なサイト
各航空会社のHPで調べるのが一番正確ですが、載せていない会社もあります。
seatguruは英語ですが多くの航空会社の座席配置を調べることができます。また、チェックイン情報なども書かれているので便利です。
但し、国内線機材が網羅されていなかったり、足元が広いか狭いかの正確性が不明瞭な部分もあるのであくまで参考程度にしておいたほうがいいです。
その他ニッチな情報
ここまでは万人向けの内容でしたが、ここからは私が書きたいことを書きます。
飛行機好きのお子さんやマニアの方におすすめの座席
ここまでの例の機材A350で言うとまずは15列付近窓側(この機体の場合はクラスJ)。この翼付け根前方よりちょっと前の席は翼とエンジンが良く見えてとても飛行機に乗っている感じがします。(本当は15列よりちょっと前が良いがこの機体はその位置はトイレ)
また、着陸した時逆噴射で開くエンジンカウルを間近で見ることができ、雨が降っていると水しぶきがダイナミックで迫力があります。(上の写真はA340です)
他にも、38列付近などは翼のフラップ等が動くのがよく見えます。45列付近は同時に眼下の景色も楽しめるのでおすすめ。
航空会社によって違うエコノミークラス座席の横幅
現在世界中で使われているジェット旅客機は
小型機はB717、B737、B757、A320ファミリー
大型機はB747、B767、B777、B787、A330、A340、A350、A380
が主な機材となっています。
ご存じの方も多いと思いますが足元の広さは各社さまざま、LCCなど格安会社は座席間隔が狭く足元は狭い傾向にあります。
対し座席の横幅に関しても注意が必要。小型機はほぼすべての会社がエコノミーは3-3の6列配置となっていますが大型機は同じエコノミークラスでもバラバラです。
以下に例を上げます
ボーイングB777系
横9列の機体と10列の機体があります。例えばANAは同じ国際線仕様機材でも10列仕様と9列仕様があるため当然9列が当たり。
ボーイングB787系
横8列の機体と9列の機体があります。国内線国際線問わずほぼすべての会社が9列ですが、日本航空は国際線仕様機のみ8列になっています。おそらく世界唯一だと思います。
エアバスA330系
日本の航空会社は使用していませんが、海外航空会社ではよく使われています。標準仕様は8列ですが、エアアジア等LCCは9列仕様があります。さらにフルサービスでもフィリピン航空の一部機材は9列です…
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